京都の巻 2000年5月19日〜5月21日

1. 京都突入

久しぶりの京都である。今回も名古屋のときと同様に出張ついでに漫遊してこようというわけだ。京都に前に行ったのは10年ほど前だったろうか。いや、その後にも1度行ったかな。まあ、深く突っ込むのはよしとくれよ(笑)。

新幹線こだま号に乗って一路京都へ。今回は、JR東海のぷらっとこだまというやつを利用してみた。色々と制約はあるが、指定席だったし、ビールが1本ただでもらえるのが嬉しい(笑)。3時間ほどで京都駅に着く。新緑のシーズンだからだろうかやけに修学旅行生がやけに沢山いた。京都駅は、以前来た時と比べると格段に綺麗になっていた。駅ビルが新しくなったせいだろうか。バス乗り場のロータリーは変わらなかったが、駅ビルの中に伊勢丹が入っていたり、地下街もリニューアルされていたりと大きく変貌を遂げていた。

サントリーのビール工場に勤めているという従妹と面会の約束は取り付けてあったのだが、工場見学のときに会えるかどうかわからないとのことで、連絡を待つ間に散策に出かけることにした。手近なところで駅前の京都タワーに向かう。が、タワービルの途中に本屋を見つけたので立ち寄る。京都に関する本を集めたコーナーがあるあたりが京都らしい。しかし、ゲーセンの筐体は、最新のゲームが入ってなかったはどういうことだ? フロアに修学旅行の中学生が増えてきたので、タワーに上るのはとりやめ。京都タワーのすぐ隣には、PLATZ近鉄があった。とりあえず入ってみることに。のんびりとエスカレーターで上がっていくと、5階に旭屋書店があった。本の匂いに誘われるようにして足を踏み入れる。結局、仕事に使う本を数冊買うと早く読みたくなって、同じフロアにある喫茶店へ。サンドイッチをつまみ、紅茶を飲みながら、買った本を読む。雑誌連載がまとまるのを待っていただけのことはあった。非常に良い買い物であった。

そのまま烏丸通を進み、東本願寺へ。とにかくでかい。世界最大の木造建築というだけのことはある。鳩が人が近づいても逃げ出さないのにも驚いた。鳩豆を人間がくれるのをわかっているのだろう。御影堂と阿弥陀堂に参拝すると渉成園へ。法衣屋や仏具屋が多いのが寺社町らしい。渉成園の緑あふれる庭園はとても美しい。観光客も殆どおらず、ここには駅前の雑踏とは別の時間が流れていた。時計を見ると当初の約束の時間だ。電車に間に合うように京都駅へと戻った。

2. 長岡京を捜せ

京都駅からJR京都線で長岡京駅へと向かう。改札を出ると携帯電話に連絡が入った。従妹が15:30からの回で案内してくれるようだ。とりあえずそれまで時間がだいぶとある。目の前の農協兼観光案内所で観光案内をもらった。その案内図に載っている寺などの概略を見ると、どれも充分に行くに値するものではあったのだが全部は回れない。そこで、従妹が薦めてくれた長岡天満宮に行ってみることにした。

行く道すがら長岡京の史跡について説明してある立て札が見られた。周囲の畑などを見るととてもそうは思えないが、その立て札の説明や写真を見ると、僅か10年とはいえ確かに此処に1200年前に都があったのだということがわかる。

長岡天満宮は、菅原道真を奉っている。菅公が大宰府に向かう途中、かつて在原業平らとしばし詩歌管弦を楽しんだこの地により名残を惜しんだことにもよるようだ。鳥居をくぐると大きな池が。八条ヶ池という。水上橋が美しい。まずは、お参りするために参道を上がる。木々の間を抜け、本殿に辿り着く。これは、平安神宮にあったものを移築したものだという。平日の午後だからだろうか。地元の人が散歩に訪れている以外は、あまり参拝者は見かけなかった。拝礼を済ますと御神籤を引く。末吉。しかも書いてあることは手厳しい。「願望−叶わず」、「縁談−今は無理をしないほうが良い」、「病気−長引く。十分注意せよ」ですって。「心を引き締め行いを正しくし」なければ(笑)。

社殿を刺繍で表した葉書を社務所で売っていたので、ついでに求める。せっかくなので、彼女に出すことにした。喜んでもらえるといいのだが。

3. ビール工場までは何マイル?

長岡天満宮まで行って、長岡京駅まで戻ってきたらちょうどいい時間であった。新山崎橋行きのバスに乗り、ビール工場へ。10分もすると大きく壁面にMALTSと書かれた工場が見えてきた。久貝というバス停で降りると目の前だ。

工場に入ると麦を焦がしたような甘い香りが鼻腔をくすぐる。受付で待合所の案内を受け、工場見学者用の建物へ入る。受け付けを済ませると、既に従妹の身内だというのが知られていた(笑)。受付の女性が従妹を呼びに行く。久しぶりに会った従妹は、すごく綺麗になっていたので驚いた。会うのは、数年ぶりだろうか。流石に工場見学をさせているだけあって受付嬢の方々は綺麗どころがそろっていた(爆)。くじ引きをしてくれというので引くと、クリアホルダーが当たった。時間がくるまで控え室でサントリーの昔のCMを見ることが出来た。ペンギンのやつや、先代の貴乃花や椎名誠が出ているやつなど、なかなか懐かしかった。

時間が来た。従妹の案内でビール工場を見学する。見学者は、中年の夫婦らしき方々と若いカップルが二組、そして私の計7人。従妹の説明を聞きながら見学コースを辿っていく。ビールの原料である麦とホップの紹介に始まって、仕込み、発酵、貯酒、濾過、樽・瓶・缶詰ラインと、彼女は、少々とちりながらもビールの製造工程を丁寧に説明してくれた。

最後にリサイクルへの取り組みの説明が終わったところで、バスに乗って元の建物へと戻る。雨がぱらぱらと降り始めていた。案内された部屋に向かうと、そこはビヤホールとなっていた。目の前にはつまみが用意されている。グラスに注がれたモルツが美味そうだ。ビールの適温や冷やし方、美味しく飲める注ぎ方などレクチャーされながら、出来たのモルツを味わう。マグナムドライと比べるとモルツの方がこくがあって私の好みには合うようだ。やはり、出来たてで上手に入れてもらったビールは美味い。ピルスナーグラスで5杯も飲んだだろうか。試飲の時間は終わりとなった。そして、暫く従妹や彼女の同僚と歓談した後、私はサントリーのビール工場を後にした。

4. 宿命の出会い

行きと同じではつまらないと思い、阪急の長岡天神駅から京都に戻ることにする。バスで長岡天神駅まで行く。駅の脇に、As Soon Asという阪急が経営している(らしい)コンビニがあった。初めて聞く名前の店なので入ってみる。いや、別段どうということもありませんでした。惣菜パンが大手のメーカーではなかったくらいかな。でも、春雨パンとか怪しいものは色々とあった(笑)(春雨パンは、麻婆春雨みたいなのがパンに入っているだけだった。食べにくかった)。店員が京都弁喋らなかったのが不満といえば、不満だけど(結局、在京中どのコンビにでもそうだった。マクドもそう。何もそこまで徹底せんでもええやん(笑))。そこで、変身ヒーロースナックIIというカード付きのスナック菓子を発見。東京では見たことなかったので思わず買ってしまった(笑)。1袋にカードが2枚もついているのはいいが、お菓子少なすぎ。まあ、その方が捨てられる心配がないだけいいのかも。ちなみにカードは、「バロム1 vs アントマン」と「ミドレンジャー vs 銀熱仮面」だった。後者のカードは、昔東鳩のゴレンジャー・コーンのおまけカードで見た覚えがあるんだよな…。バロム1は、カルビーがかっぱえびせんみたいなのにおまけカードつけて売ってたんだよな。あ、信じてないな。あったんだよ。そういうのが。いや、マジで。ミラーマンも変身忍者嵐もあったんだって。

長岡天神駅で阪急に乗ると、目の前に座っていた娘がなんと、SAYAちゃんにすごい似ていた。酔っ払っているせいか、暫しパニくりかける(苦笑)。よく見たら中学生だったので(持ってた英語の教科書が中学生用だった)、安心する。烏丸駅につくと地下で繋がった京都市営地下鉄の四条駅から烏丸線に乗り換えて丸太町で降りる。

今日泊まるホテルは、御所の近くだ。ホテルに着いて風呂に入ると、メールチェックをする。至急返事が必要なものには返事を出し、旭屋書店で入手した「ナビMAP!」に書いてあった観光案内系のHPをのぞく。観光したいところの情報収集をして、仕事の準備。だが、酔っ払ってお腹もいっぱいだったためか、やけに眠い。気がつくとそのままぐーすか寝てしまっていた(笑)。

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