北海道横断(網走・層雲峡・札幌)の巻 2002年2月28日〜3月3日

7. バス発進

今日は姫の方が早起き。目覚ましが鳴っても私は起きられなかった(爆)。姫が外を見ている。空が白い。外を見ると川からの風に乗って雪が上っていく。札幌での悪夢が蘇る。無事に札幌に辿り着けるのか。だが、姫の方はそれほど心配していないようだ。

姫の楽観的な気分に、こちらも気が楽になる。朝はバイキング形式だったので一通り食べたが、少食の姫を待たせてしまったようで、ちと申し訳なくなる。今日も温泉に入った後にバスで出発。

最初の休憩は、北の森ガーデンで。アイスパビリオンというマイナス41度という日本の史上最低気温を体験させてくれる施設があったのだが、休憩時間が30分しかなかったので、建物を見ただけでお終い。こういう所は夏に来ると大変そうだよなぁ。上川を出て、旭川に入り高速に乗る。砂川のサービスエリアで2度めの休憩。松尾ジンギスカンがあったのでそこで昼食をとることにした。私はジンギスカンラーメンを、姫はトーストセットを頼む。北海道に来たからにはジンギスカンでしょう、やっぱり。その後で熊笹ソフトを食す。抹茶みたいな感じだった。雪は相変わらず降り続いているが、吹雪くほどではなくなってきた。事故があったので高速を行けないのではという話もあったが、そんなこともなく大通のバスセンターに到着。

8. 札幌再び

バスセンターの近くにあったので、前回行けなかった旧永山武四郎邸に向かう。雪に囲まれ入口がわからない。強引に雪を掻き分け入ろうとする姫を諌め、入口を探す。場所によっては、建物が雪で見えない。反対側に出ると如何にか雪掻きをしてある所を発見した。ここは、第2代北海道庁長官である永山武四郎の私邸として建てられたもので、和洋折衷の非常に趣のある建物だ。洋風応接室と書院座敷を直接に連結する方法は、日本近代住宅史を考えるうえで重要な建物であるらしい。応接間の天井やシャンデリアは中島公園に移築された豊平館のものを思い起こさせる。豊平館もそうであったが、ここでも市民のように供されていて、2階の座敷では茶道教室が開かれていた。座敷から見た雪の庭も美しいが、緑に囲まれた庭も是非見てみたいものだ。

黄色い悲鳴が聞こえるので、隣にあるサッポロファクトリーに入るとFLAMEという男の子のバンド(?)のミニライブがホールでやっていた。黄色い声は、階段に鈴なりになっている女の子たちの彼らに向けたものだったのだ。姫は関心なさそうなので、一条館にあるトイザらスに向かう。関心もたれたらどうしようかと思ったよ。当然行くのはガンプラ&フィギュアのところ(笑)。すまんね、彼氏がガノタで(爆)。小学校中学年くらいの男子がDead or Alive 3のデモで遊んでいるのを見て、将来を心配してみる。ガンプラコーナーでZプラスC1とPerfect Grade エヴァ初號機を、フィギュアのところでGFFのFAZZを発見したが、安くても箱がでかいので購入は断念。北海道土産がガンプラでもなぁ…。結局冷やかしただけで出てきた。

姫の目当ては時計台なので、今度はそちらに向かうことに。中も外も観光客も沢山居て賑やかだ。まぁ、土曜日ということもあるのだろう。北海道には何度か来ているが、今まで行けなかったというので感慨もひとしおのようだ。時計台については、札幌の巻で書いたので省略。

時計台を出るとまた吹雪いてきた。雪のせいで姫の眉毛が白くなっているのが妙な感じで可笑しかった。今日の宿にチェックインして藻岩山に夜景を観に行こうかという話も出たのだが、雪がひどいのでやめることにした。姫の話だと一度は見ておくべきもののようだ。

9. 大通の亡霊

大通の地下街を通って薄野の宿へ。荷を解いて、体を温めるために缶酎ハイでいっぱいやる。晩飯に何を食べるかうだうだと考えて、魚に決定。姫も新鮮な魚介類が食べたかったようで、以心伝心みたいだ。ホテルを出ると折角なのでテレビ塔から夜景を見ようと思い立つ。その前に、前回食べて美味しかったソーセージをロビンソン百貨店で買おうとしたが、なくなっていてちとがっかり。

風花が舞う程度だったので、地上を行くことにした。途中で聞きなれた掛け声を耳にした。竹刀を持った「特攻天女」だ(笑)。反対側では男の方もいるよ。集会をしている周りを警官と警邏車が囲んでいる。うわっ、久しぶりに現物見ちゃったよ。でも、単車は見えない。ひょっとしてみんな歩いてきたの? そういえば、昔、渋谷のハチ公前でもこういうの見たなぁ。大通公園では、雪まつりの土台が残っていた。意外と大きい。テレビ塔は時計はついていたが、展望台が暗いので早く終わったのかと思っていたら、改修工事中だった。残念。

帰りは再び地下街を行く。店が閉まっているのにBGMだけかかっている。硬派な掛け声をかけていた「天女」らは特攻服を脱いで化粧を直したり、携帯電話でメールを打ったりしている。兄さんたちも横一列で大通駅へと向かっていた。電車で帰るのだろうか。何しに来ていたのだろう。帰りの姿を見ていると普通の兄さん姉さんなんだけどね。

晩飯は宿の近くの居酒屋オホーツクで摂った。小さなところだったが、どれも美味。イクラは油っぽくなくて食べやすく、ホッケは脂が乗っていた。酒もきりりとして美味く、至福の時であった。腹いっぱい食べたのにそれほど値段がかからなかったのも嬉しい。姫の方も喜んでいたようでこちらも嬉しい。最後にコンビニで買った柚子シャーベットを部屋で食べて、ごちそうさま。

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